映画を1分ごとに区切って観てみた。

映画の評論、研究を行うブログです

おそ松さん2話を1分ごとに区切って観てみた。

1話はこちら

 

benio25250.hatenablog.com

ネタバレしかしていません。

 

ミニッツライナー

 

0.釣り堀で釣りをしている、カラ松とトド松

1.カラ松のカッコつけにツッコミまくるトド松、チョロ松と十四松登場、デリバリーコントを始める

2.デリバリーコント終了。チョロ松「なんか怖くない?」カラ、トド「えっ??」OP開始

3.OP

4.ハローワークにやってきた6つ子、おそ松ビックになりたい!

5.それぞれの希望職種を言った後、昼から居酒屋でビールを飲む6つ子

6.もうアイドルはやりたくないとチョロ松、帰りたがる一松をイジる兄弟たち

7.昼からの居酒屋に苦言を呈していたチョロ松、酔いつぶれてネイルを自慢するOLに怒りを露わにする

8.イヤミを発見、金をせびるが断られイヤミの車を襲撃する

9.イヤミが求人を募集しているという事でその仕事をやることにする6つ子が、職場についてみると全体的に「黒い」

10.見るからに不潔な環境のおっさんとの間接ケツに恐怖するトド松

11.責任者っぽい利根川っぽい人に仕事の説明をされ「ぞわ…ぞわ…」する6つ子

12.黒い工業のライン仕事開始、

13.ライン仕事にハイになる6つ子、仕事終了。イヤミの就業の演説「おっとなにな~れ!おっとなにな~れ!」

14.おそ松「これって騙されてない!?」6つ子工場を脱出。真面目にラーメン屋で働き始めた…と思いきや5人で1分の仕事を10分交代でやっていた。おわり

15.おそ松独りブラックジャックに興ずる、流石に寂しくなり他兄弟を探しに外へ

16.地下ライブ会場でチョロ松を発見。チョロ松が推しているアイドルに暴言を吐くおそ松

17.おそ松、更にアイドルにS○X連発のセクハラ行為、チョロ松時間切れで結局アイドルと握手できずマジ切れ

18.おそ松公園で女の子に色目を使うカラ松を発見、後ろから驚かせて結果カラ松に殴られる

19.女の子とデート中のトド松と遭遇無視されて寒さに震える、路地裏で猫をなでる一松を発見、一松爆発猫と合体

20.十四松、野球のユニフォームで川を猛烈に泳ぐ、兄弟に無視されたことをおでん屋のチビ太に愚痴る

21.チビ太に兄弟いるだけいいじゃないかと言われるも、おそ松逆切れ

22.逆切れして腹を立てながらも、謝る覚悟を決めて家に帰るもそこにはニューおそ松兄さんが

23.おそ松、切れてニューおそ松兄さんを蹴り飛ばす。ED「今夜は最高~チョロ松typeA~

24.次回予告カラ松「こぼれ話」

 

プロットについて

最初の2分に短いデリバリーコントがあり、その後「就職しよう」と「おそ松の憂鬱」と2つのお話が展開されます。

6つ子が就職する為に頑張る話と、おそ松が兄弟に構って欲しくてちょっかいを入れる話ですね。

 

1.チョロ松と十四松のデリバリーコント!

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(0~3分の約3分)

いわゆるつかみの部分

つかみにシュール系のコント入れるのって

なんか怖くない?

 

2.就職しよう

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(3~14分の約11分)

ニートな6つ子がハローワークに行き、イヤミの紹介で視覚的にも内容的にもブラックな工場で働き、脱出します。

 

3.おそ松の憂鬱

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(15~24分の約9分)

兄弟に構ってもらえなくて1人でブラックジャックをするくらい寂しいおそ松が構ってもらうために兄弟にちょっかいをかけてその結果、更に孤立します。

2話の内容は個性紹介

2話で展開される「就職しよう」と「おそ松の憂鬱」ですが、これでもか表現される内容は要は各6つ子の個性説明です。

 

冒頭のハローワークで6つ子の違いを見せたあと、居酒屋でのセリフでもダメ押しで1人1人の反応見せて冒頭から個性の違いを強調します。

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6つ子それぞれのハローワーク職員に対する対応

 

チョロ松のツッコミを通じた各兄弟の対応

おそ松「ぱぁ~やっぱり仕事の後のビールは最高だな!」
チョロ松「いや一個もしてねぇから!全員追い返されてるから!」

トド松「でも楽しかったね~」
チョロ松「おめぇは何しに行ったんだトド松~」

十四松「な~んかウケなかったな~」
チョロ松「おめぇは何しに行ったんだ十四松!」

カラ松「へっこれぞ正にお先真っ暗」
チョロ松「(食い気味に)おめぇはなんで生まれてきたカラ松!!」

一松「………」
チョロ松「せめて何か言って!一松!」

 

元々おそ松くんは誰がどれだか分からない。という事が鉄板ギャグとして多様されていましたが今回の「おそ松さん」ではそこを振り切って内面のキャラづけをハッキリと分けている所が前作までとの大きな違いです。

後半の「おそ松の憂鬱」でも展開される物語は視聴者がおそ松という乗り物に乗ってそれぞれの兄弟を巡る話なのでいかに6つ子キャラを2話の中で分かってもらうかに対して工夫を凝らしているかが分かります。

このキャラの違いを重要視している様子は作品全体からでも表現されていてOPからでも見受けられます。EDも実質6つ子が他の6つ子を口説くという実質キャラソンですしね。

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そしてこのキャラ分けが視覚的にもセリフ的にも非常に巧みなのでキャラクター同士の関係性を重視するBL文化に受け入れられ爆発的な人気になったのだと思われます。

(もちろんギャグも面白いです。)

 

1話との比較 

1話と比較すると1話はアニメ全体の説明、2話キャラの説明とハッキリ分けていることが分かります。

1話ではメタギャグ、パロディを多めに入れ込んだに対して2話がキチンと個性を示してどれが誰だが分かってもらう、過激な内容の割に分かりやすくて面白くなる様に考えられていて非常にちゃんとしています。

作り手は「おそ松さん」が成功するのにこの1話と2話ににかかっている。と思っているな感じられるほど手際がいいです。

 

おそ松さんBL化について

おそ松さんが人気になり、pixivなどで「BL松」というタグで大量にBLおそ松さんBL画像が投稿されている事について個人的には非常に気持ちが分かります。

「おそ松さん」自体が腐女子向けだとは思いませんが、こんなにおいしい関係性をほおっておくことは無理でしょう。

どこかのブログで腐女子の方が「おそ松さんは愛される為に個性を獲得したのだ」と言っていてこれは言い得て妙だなと思うのです。今の時代に合わせてフォーマットを変えてここまで面白くしたのですから英断です。

個人的には自分と同じ顔の兄弟同士で自分と同じ顔を愛し合うというナルシストを超えたテーマ性に、正直見る度ギョッとしましがそれはそれでマッドでとても面白いです。

既に人気のおかげで2期が決定して盛り上がれば盛り上がるほどグッズも増えるし、スタッフのモチベーションもあがるし、僕らも面白い「おそ松さん」が観られるのでもっとやって欲しいです。

いいぞ。もっとやれ。

 

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ちなみに僕の推し松は聖澤庄之助です。